サハリンへ出発

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サハリンに出発

サハリンってどうやって行くの?準備は?

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サハリンは近くて遠い?!

2007.05.28

 南端部は宗谷海峡からたった42キロの距離にあり、かつて日本の領土だったことも、日本とロシアで半々に分けていたこともあったというサハリン。宮沢賢治も列車に乗って旅をして銀河鉄道の夜のヒントになったというサハリン。
 今はロシア連邦サハリン州。さて、距離は近いけど・・・ロシアに行くには実はいろいろとややこしいところがあります。近いからってパスポート持って船に乗ればOK!というものではないのですね~。
 ちなみに一口にサハリンといっても、こ~んなに広いんです。南北長過ぎ。


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人物紹介

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 あっ、本題に入る前に、私たちについてカンタンに紹介しておきます。新婚旅行で北海道道東+サハリンという長期行程を選んだ妻の「くますけ」と「私」です。 以後、主語に「くますけ」と「私」が出てきたらそれは私たちのことを指します。


招待状、バウチャーって何?

 サハリンはロシアなので、自由旅行は基本的に出来ません。また、行く前にビザ取得のために、ロシア側旅行代理店からの招待状や、「バウチャー」というホテルの宿泊予約証明書のようなものをとらないといけないのですが、これは私たちには難しそうでした。
 そこで一括で日本の旅行代理店にお願いしました(っていうかその辺全部くますけにやってもらいました)。一般的に、ロシアへの旅行は代理店を通します。ちなみに各種手続きに結構な日数がかかりますので余裕を持ってお願いしてください(詳細は代理店へ)。
 私たちがお世話になった代理店は有限会社ツーリストシアターさん。手続きをお願いすると書類や地図、ガイド本が送られてきました。この地図はすごく役に立ちます


ツアーにはいろいろあるけど

 ツアーはいろいろ用意されていますが、私たちはサハリンに行ったこともありませんので、まずは3泊4日のオプションなし、一番シンプルなプランに申し込みました。サハリン州の南部にある、州都ユジノサハリンスク(南にあるサハリンの街、の意味だそうな)に滞在します。ずっと同じところ(笑)。


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 地図の海上の点線が稚内からの航路、船が着く場所がコルサコフ、その上のほうにある大き目の町がユジノサハリンスクです。
 各種ツアー詳細は有限会社ツーリストシアターさんのサイトにあるサハリンの旅のコーナーをご覧ください。
有限会社ツーリストシアターサハリンの旅


稚内からフェリーに乗る

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 そういうわけで北海道は稚内市にあるフェリー乗り場にやってきました。
 これ、国際フェリーターミナルなんです・・・平屋だよ!!!プレハブだよ!!!(今は改築されたかもしれません??)。
 建物の前でロシア人に「荷物運ぶぜ?!どうだ?」みたいなことを言われましたが、私たちは荷物が少なかったのと、ルールがよくわからないので覚えたてのロシア語で断りました。頼んでみたほうが面白いのかもしれませんが・・・。


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 ふだんは日本人がたくさん乗ることはないようですが、私たちが乗ったときは偶然ですが「日本ユーラシア協会」の方々も一緒だったので、かなりの人数になりました。


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 東日本フェリーの「アインス宗谷」号。稚内~コルサコフ港までの159km、約5時間半の旅を、この船で過ごします。5月から10月までの間、定期的に運航しています(年度によって変更がありますので詳しくは東日本フェリー株式会社サハリン航路のサイトをご覧ください)。
東日本フェリー株式会社サハリン航路


私たちの荷物

 私たちが持っていったもの。デジカメ、民生用ビデオカメラ、着替え、パン、お茶、ノート、ロシア語会話の本、財布にはクレジットカードと現金ドル、コンセントの変換プラグ。サハリンでは円からルーブルに直接換えられませんので(今はカードで替えられるらしいです、でも私たちはその方法を知りません)、出発前にドルを用意する必要があります。サハリンに滞在するのは3泊4日ですが宿泊代等はすでに払っていますから、私たちの場合は約500ドルにしました(実際に使ったのは300ドル程度です)。
 カメラに関しては民生用のものは何も聞かれませんが、業務用のものはサハリンに持ち込む際に申請する必要があります。フェリー内で申請書を書きます。私たちは民生用でしたので何も問題なく持ち込めました。


素人は船内では寝ている場合ではない

 船内ではロシア出入国カードなるものを書きます。パスポートを見ながら書けばOK。フェリーに乗る前はかなり心配しましたが、見本もありますし、フェリー会社の人たちは日本人ですから困るようなことはほとんどありません。

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 そしてフェリーの中ではのんびり寝ている場合ではありません。というのもこれ!

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 「海の狼たち」。
 これは東日本フェリーの人たちが手作りしているサハリン情報満載の分厚いファイル。素晴らしい内容。サハリンで生活するのに必須。笑いどころも多々あり読んでて飽きません、面白い。いや~これはフェリーに乗る前に見たかった・・・。いやむしろ書店で販売して欲しい!タイトルも意味不明にかっこいいですね。

 そして、サハリンは極東の島です。モスクワのように英語が通じたりはしません。ものすごくカンタンな言葉もロシア語必須(そもそもその国に対しての敬意を示す意味でも少し覚えて行きたいですね)。私たちは「ひとり歩きのロシア語自遊自在」(JTBパブリッシング)という本を買って行きました。
 とにかく私たちのように素人の場合は、出発前に書店でロシア語の本を1冊買いましょう。そしてフェリーの中で必死で勉強するべきです。

 そうしないと到着した瞬間から困ると思います。冗談ではありません。


お弁当が出ます(嬉)

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 思いがけず船内でお弁当が出たため私たちは持っていったパンを食べずに済みました。そしてこのおかげでサハリンに着いてからとても助かったのです・・・。
LinkIconサハリン1日目①に続く

船酔いします

 コルサコフ港への航路はやや波が高い場合が多いらしく、かなり船酔いします。私はこれまで船に酔ったことはなかったのですが今回はかなり酔いました。くますけは全く動かなくなりました。

補足説明

代理店にお願いせずに、独力でサハリン自由旅行をされる方もいらっしゃるようですが、一般的ではないようです。アジアやヨーロッパ諸国に比べると、私たちのような素人には敷居が高いですね。また年度によってずいぶん事情も変化するようで、最新情報のチェックが重要です。

関連リンク

有限会社ツーリストシアター
東日本フェリー㈱サハリン航路
日本ユーラシア協会
稚内副港市場

稚内市内でも情報が

稚内市はユジノサハリンスクと友好都市の関係を結んでいます。あちこちでサハリン情報が得られますので、北海道旅行の流れでサハリンに立ち寄るならば、前日に稚内に入っていろいろ回って見るのもいいと思います。私たちは副港市場に設置されているサハリンのコーナーで情報を得ました。

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